手柄独り占めな上司

上司の心理

「部下の手柄を横取りする上司」という言葉に良いイメージはわかないですよね。

しかし実際問題、他人の達成を自らの功とする人は少なくありません。自らを有能とみせたい、みてもらいたい、他より優れているとアピールしたい。

なぜイメージが良くないと知れていることを進んで実行するのでしょうか。

 

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ミスは部下に、手柄は自分に

プロジェクトが成功すると自分の企画や決断がよかったからだと自慢するのに、失敗すれば部下の力不足を叱責し、自分の上司に対しては部下の無能を訴える上司がいます。ミスは部下に押しつけ、手柄は独り占めというわけです。彼らはなぜ成功は自分の手柄、失敗は他人の責任という独善的な考え方をするのでしょう。

これは心理学でいう自己高揚欲求から説明ができます。人には誰でも、自分の精神の安定を図るために自尊心を高く維持したいという欲求があり、成功の原因は自分の能力など内的要因、失敗の原因は他人の責任など外的要因にあると考えれば、自尊心が維持できるのです。

「皆のおかげ」を使い分け

これに対して、成功すれば部下が努力してくれたと感謝し、業績が下がれば部下はよくやったのに自分の戦略やマネジメントが悪かったと反省する上司もいます。この場合、本人が本心からそう思っていれば、その上司は部下から信頼と敬意を獲得し、社内の上層部からも高く評価されるでしょう。

しかし、自分をよりよい中間管理職として演出するために、意図的に自己呈示している場合もあります。これは日本社会が、組織内の協調を優先し、自己抑制を求める集団主義の傾向が強いからだといわれています。

心理学では、言葉による自己イメージの伝達を自己開示、言葉だけでなく行動で自己イメージを意図的に操作することを自己呈示と呼びます。心理学者に言わせれば、日本では自己を卑下する自己呈示が行われる傾向が、欧米では自己を誇示する自己呈示が行われる傾向が強いとのこと。

その人間をどう捉えるかという人間観は、国柄、文化によって異なります。したがって日本では、謙遜というものを、望ましい印象を得るために、あえて行う場合もあるのです。

業績評価の曖昧さも原因の一つ

日本における社内の評価基準というものは曖昧な部分が多く、業績評価について数字以外は日頃目に付く範囲での”上司判断”という企業が未だに多いです。外資系企業によくみられる、上司部下同僚からの全方位判断ではなく、上にアピールをしなければ評価をしてもらえないという問題も一因としてあるのでしょう。

最後に

プロジェクト成功の鍵はリーダーが握っています。ですが、仮にプロジェクト全ての工程を一人で取り仕切り成功させたとしても、その下でリーダーを支える部下の存在がなくては成り立ちません。

部下をねぎらい、感謝することなく上ばかりを気にする上司はいずれ行き詰まり立ち行かなくなるでしょう。上の上は見ている人は見ていますからね。

 

あなたに部下や後輩がいるのなら、またはできたなら、そうした上司を反面としてください。仕事ができる上司はバランスをとるのが上手いです。

今ある職場を良くしようと思うなら、発言力を上げる為により高い位置を目指す必要があります。その時は、アピールが大事です。が、部下への”ねぎらい”や功労もきちんと伝えるべきです。部下を率いる頼れる上司になってください。