部下に好かれる上司の10訓

職場の心理

仕事に対する姿勢、部下に対する態度。

職場で上司が部下を評価するように、部下も上司を評価しています。

それは信頼を作る礎となり、職場内のモチベーション維持と共に、上司にとって仕事の幅を広げることに繋がるでしょう。

言い換えれば”部下の信頼を得る10の心得”ですが、これらは基礎研修やセミナー、書籍などで当たり前のように言われることです。なので、この記事を読む方の中には「言われるまでもない」と思われる方もいると思います。

しかし、部下との付き合い方に悩む大抵の管理職は、これらを知っていながらも部分的にしか実践できていません。

「あの人についていきたい。」そう思われる上司になるためにはどのような姿勢、態度が必要なのか?その辺をおさらいとして書いていきます。

上司の仕事に対する姿勢

職場のムードを良好に保つ

上司が笑顔でいれば一定のムードは保てます。

と言っても、終始ニコニコしているわけではありません。

仕事というのは、時に厳しい時、辛い時があります。そこで上司がどのように振舞うかによって、周囲のムードを決める事が多いです。

忙しい時、うまく行かない時、上司が部下と一緒になってモチベーションを下げてはいけません。また、そうした職場内ではちょっとしたいざこざも出てくるでしょう。

場の空気が崩れそうな時は、意識を切り返してユーモアで乗り切れるくらいの上司がいれば職場のムードは明るくなり、部下はやる気になります。

的確な判断・指示をする

上司が状況を把握し、正しく的確に指示していれば、部下は上司を後ろ盾に全力で仕事に向かう事ができます。

その為には常に進捗を把握することはもちろん、プレーヤーとしての意識も忘れてはなりません。現場目線を無くしては判断も指示も全てが曖昧になりますし、なぜそうなるのか?という明確な説明ができなければ部下も納得出来ないでしょう。

上司は部下の責任を取る

職場で部下の背中を押すのは上司の役目です。

部下を信頼し行動させ、導いていく為にはスタートの勢いが大切です。「責任は私が持つ、思い切ってやってこい!」と言われてモチベーションが下がる社員はいません。

もちろん、いくら責任を持つと言っても投げっぱなしにしてはいけませんから、こまめなフォローが必要です。このフォローもまた、心強いものです。

部下の能力を引き出し、成長につなげる

ちょっとした事で構いません。ある程度自分の尺度でレベルが上がったなと思った部下には様々な仕事を与えてみましょう。

「これもできるはずだ、やってみろ」と成長の機会を与える。

部下の成長が自分の成長につながります。眠れる能力を見出して才能を引き出すような仕事を与え、実際に部下の成長を促すのです。

部下に接する態度

部下の相談に乗る

気軽に上司が相談に乗ってくれる職場は活気がある。その逆は低迷、遅れ、不正、隠蔽と良いことがありません。

部下との意思疎通は業務遂行に不可欠です。

部下が何か物言いたそうな顔をしていれば、「なんだ?遠慮なく話してくれ」と手を引いてあげてください。一度親身に相談に乗れば、後は自ら動いてくれるでしょう。

部下が相談しやすい上司なら、報告も連絡も漏れなく付いてきます。

部下との約束を守る

相手が誰であれ約束を守るのは当然の事です。

それが例え目下の部下だったとしても、軽視してはいけません。約束を破られた側は等しく傷つきますし、不信感を持ちます。

逆を言えば、約束事はきちんと考えて受けることです。

部下には公平に接する

人間ですから、ときには好き嫌いが出てくるでしょう。

しかし上司であるからには、自分の感情に左右されてはいけません。

こっちでは笑顔、あっちではそっけない、そんな上司は嫌ですよね。嫌われたら自分もあんな態度されるのかと思うと、部下は萎縮してしまいます。

どの部下にも等しく接する、部下にとって上司は一人ですから、中立的立場であるべきです。どんな状況でも上司は味方でいてくれる事実が、部下の安心であり、信頼に繋がります。

部下の意見に耳を傾ける

管理職の中には複雑な思惑が交差することを嫌がり、自身の経験と知識を絶対として部下の意見を聞かない方がいます。

多くの部下は、そんな上司の上から目線に辟易しているでしょう。そんな職場環境では向上心や積極性、意欲など沸くわけがありません。

いつでも現場の最前線にいる人間が見た、聞いた、感じた事が最新の情報です。

内容の真偽はともかく、まずはきちんと意見を聞くところからがスタートと考えましょう。

部下の失敗は上司の責任

部下の失敗は上司の責任。組織であれば当然です。

例え自分が不利な立場になったとしても、部下を矢面に立たせるような事があってはいけません。客観的に見ても違和感を覚えるのに、それを社内の人間が見たらどう映るか。

上司と部下は親と子の関係に似ています。きちんと守ってあげてください。

そして怒るのではなく、状況を説明して改善に繋がる指摘をした上で、次の行動に移れるように導いてください。それが長期的には部下全員の信用を勝ち得ることになります。

部下の評価は正当にする

評価は表面上に見える事だけでは判断しづらいものです。

好き嫌いや得手不得手のような先入観に基づく評価は部下の努力を潰します。

きちんとヒアリングをして、正当な評価を下すことが部下のやる気につながります。

最後に

多くの部下を抱える上司は、その職場内で上司ならではの存在感を発揮しなければならないと感じます。その結果、上司としてのリーダーシップを発揮するようになりますが、その過程で、マネジメントの意識が薄れてしまうのです。

昔と違って今は帰属意識なんてものを持ち合わせている人は少ないでしょうし、これからもっと意識は変わってきます。

帰属意識が強い、今40~50代の上司に教わった30代管理職にとっては、ちょうど入れ替わりの時期に当たる転換期ですから、仕事以外でも色々な板挟みがあるでしょう。

そうした中でリーダーシップのあり方も変わり、今ではマネジメントが重要視されます。

しかしリーダーシップが不要かと言えばそうではなく、マネジメントの基盤の上にリーダーシップが乗っかる感じです。

 

仕事柄、様々な企業の方とお話をする機会がありますが、扱いやすい部下とそうでない部下がいるという悩み相談が後を立ちません。

確かに、今の多様化する雇用形態の中では様々な考え方をもった人が入社してきます。そして、それぞれ特性を掴んで個々に対応するのは大変です。

だからこそ、管理職のポジションがより重要になってくるのです。

上司と部下は立場があれど、本質的には互いに協力し合う中であり、上司が一方的に扱う意識では、いつまでたっても望む職場環境を得られません。

部下は上司の「人」をみています。